スーパーフードとして、最近良く見かけるようになったキヌアですが、その栄養成分はバランスがよく、美容やダイエットなどに有効であるとして注目されています。
米国の歌手・ビヨンセが約26kgの減量に成功したのもキヌアを取り入れた事によるものとされ、「スーパー穀物」として欧米では熱狂的人気となりました。
日本でも最近手に入る場所が増えています。
今回は、そんなキヌアについて詳しく紹介したいと思います。
目次(クリックできます)
【キヌアとは】
キアヌは「穀物」と呼ばれていますが生物学的分類上は穀物ではありません。
ほうれん草の仲間なのですが、穀物のような見た目から「擬穀物」に分類され、一般的には「穀物(雑穀)」として扱われています。
【豊富な栄養素】
キヌアには白米と比べてタンパク質が2倍以上、脂質が3倍以上含まれています。
脂質と言うとマイナスのイメージがある方も多いかもしれませんが、キヌアの脂質はオリーブ油の主成分のオレイン酸など不飽和脂肪酸の割合が多いことから、健康に良い脂質です。
タンパク質やビタミンB群、ビタミンD、E、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルも豊富に含んでいます。
また、穀物に不足しがちな食物繊維が豊富で1カップで1日摂取量の21%を摂取することができます。
白米と比較した場合、キヌアの鉄分は5倍、カルシウムは6倍、食物繊維は10倍と言われています。
キヌアが効果を発揮する「お悩み」には以下の事が挙げられます。
※ダイエット・血糖値が気になる方
※便秘解消(デトックス)
※貧血・冷え性の予防改善
※離乳食・お子様の栄養に
※ホルモンバランスを整えたい
※更年期障害の予防
※健康的な肌や髪を維持したい方
【美容効果】
女性ホルモンと似た成分を含んでいるので、更年期障害や骨粗鬆症の予防、生理前などのホルモンバランスの乱れに効果があります。
肌・髪にもツヤが出たり、ビタミンB2・B6も多い事から、皮膚・粘膜が保護され美肌にも良いとされています。
緑黄色野菜に匹敵すると言われる葉酸と鉄分の効果で貧血防止やビタミンEと鉄分の効果で冷え性の改善にと、キヌアは女性に嬉しい効果も期待できます。
食物繊維も豊富で、便秘解消からニキビ・肌荒れの改善にも役立ちます。
キヌア美容効果が注目されるようになり、抽出成分を使用した美容商品も展開されるようになりました。
【ダイエット効果】
血糖値が急上昇しにくいキヌアは、糖質が体脂肪に変わりにくく、代謝の促進や便秘解消作用によってダイエットにも効果を発揮します。
キヌアを炊いた場合、お米の半分の糖質量になるため、糖質ダイエットにもぴったりです。
主食にキヌアを取り入れることで、食事をしっかりとりつつも糖質量を減らし、栄養成分はしっかり補うことが出来るのです。
また、満腹効果が得られるためダイエットに適している食品とも言えます。
キヌアダイエットは海外セレブではミランダ・カーやジェニファー・ロペス、ケイト・モスも実践しており、ビヨンセはキヌアで3ヶ月で26kg痩せたという話もある程です。
キヌアはグルテンを含まないのでグルテンフリーダイエットをしてる方にもおすすめです。
※グルテンとは、小麦・大麦・ライ麦などの穀物の胚乳から生成される、タンパク質の一種のことを指します。
グルテンはパンやホットケーキ、パスタ、ピザ、ケーキなどに多く含まれており、このグルテンの中に含まれる「グリアジン」という物質に、食欲を促進させる働きがあるのです。
グルテンフリーダイエットとは文字通り「グルテンをとらない食事方法」のことです。
グルテンが含まれる食材を避ける食生活で、痩身効果を期待するものです。
キヌアはグルテンフリーと言うだけでなく、タンパク質・ビタミンB2・サポニンが豊富に含まれ、尚且つ脂肪分が少なく低カロリーな食材です。
更にキヌアはグリセリンインデックス値(GI値)、グリセミック負荷(GL値)が低いことから血糖値の急激な変動を起こさず、血糖値を長時間安定させる事で過剰な食欲を抑えることにも繋がると考えられています。
食物繊維が多いことに加えてこの血糖値の変動の低さもダイエットサポートとして注目される理由と言えます。
【健康効果】
キヌアには更年期の改善や骨粗しょう症の予防効果がある事が分かっています。
また、豊富なカルシウムとの相乗作用で、骨密度低下の抑制や乳がんの予防も期待できます。
1日大さじ2杯を1ヶ月続け、コレステロールが低下した報告もあり、グルテンが含まれていないので、小麦アレルギーの人でも食べることができるのもスーパーフードと言われる理由です。
また、血圧上昇の抑制、悪玉コレステロールを抑える働きがあり動脈硬化・糖尿病・大腸ガンなど生活習慣病の予防、抗アレルギー作用もあるとされています。
【キヌア調理ポイント、注意点】
キヌアの取り入れ方としては、白米に混ぜて一緒に炊くのがメジャーです。
茹でたものをお味噌汁の具やサラダのトッピングとしても利用できます。
多少青臭さがありますので、気になる方はピラフやチャーハン・スープなど味の濃い目のものに入れるか、野菜と一緒に調理すると食べやすくなります。
ペルーでは、キヌアを粉にして小麦粉がわりにビスケットやケーキを作るのに使ったり、シリアルとして活用しているようです。
※紅茶やお茶などタンニンの含まれているものと一緒に摂取すると、鉄分の吸収は妨げられてしまいます。
逆にビタミンCとの摂取は吸収率を高めますから摂取時の食べ合わせに注意してください。
※キヌアは低カロリーであると記載されているものがありますが、100g中のカロリーを見ると367kcal。
白米は356kcalですから、どれだけ食べても大丈夫ということはありません。
水を吸うことで茹で上がりが5倍近く膨らむため、結果的に摂取量が少なくなり低カロリーということなのは覚えておいたほうがよいでしょう。
【効果アップが期待出来るキヌアの食べ合わせ】
キヌア+ブロッコリー・ピーマン・ジャガイモ⇒貧血改善・美肌効果
キヌア+アーモンド・人参・ココナッツオイル⇒アンチエイジング効果
【キヌアのメリット】
サラダやスープ、和洋中・お菓子などどのジャンルの料理にも幅広く使える事や、アレルゲンが無いので、穀物アレルギーの人や老若男女、妊婦や子どもも習慣的に食べられる事が挙げられます。
【キヌアのデメリット】
過剰摂取をするとキヌアの効果を半減してしまったり、食物繊維が豊富なためお腹をこわす原因になります。
また、赤血球を破壊する成分(サポニン)を多く含むので摂取する量には注意が必要です。
【基本的なキヌアの炊き方】
- キヌア 1カップ
- 水 2カップ
(水は代わりにスープストックなどを使用しても良い)
①キヌアを水でよく洗い、水を切っておきます。
②鍋にオリーブオイルを入れ軽く炒める(1分程度)
③炒めた鍋に水(もしくはスープストック)を入れ、沸騰させる。
沸騰したら火を弱め、15分間蓋をして茹でる。
15分立ったら火を止め、蓋をしたままさらに5分置く。
④蓋を取り、フォークなどでふわっとなるように混ぜれば完成です。
【キヌアの調理例】
[キヌアサラダ]
- 水 2カップ
- ミックスビーンズ 2カップ
- キヌア 1と½カップ(よく洗って水を切っておく)
- コーン 50g
- ズッキーニ 1本
- トマト 1個
- コリアンダー 1カップ
- レモン汁 大さじ1
- 塩、胡椒 少々
①キヌアを茹でて粗熱を取っておく。
②トマト、ズッキーニはさいの目切りにし、コリアンダーはみじん切りにする。
③大きめのボールで全て混ぜ合わせる。
[キヌアのベジタブルピラフ]
- キヌア 150g
- スライスベーコン 2枚(みじん切り)
- しいたけ 2枚(みじん切り)
- セロリ 1本(みじん切り)
- 人参 1/3本(みじん切り)
- 水 380cc
- 固形コンソメ 1個
- 塩コショウ 少々
- カレー粉 小さじ1
- バター 20g
- パセリ 少々(みじん切り)
①鍋にバターを溶かしてベーコンと野菜を炒めます。
②しんなりしたらキヌアを入れてバターが回る様に混ぜ炒めます。
そこに水、砕いたコンソメ、カレー粉を加え、蓋をして沸騰したら弱火にして12~13分炊きます。
③10分程蒸らしたら蓋を取って全体にざっくり混ぜ、塩コショウで味を調えたら出来上がり。
パセリとかブラックペッパーをふって食べる。
いかがでしたか?
栄養面、取り扱いやすさ、用途、収穫率などさまざまな点からNASAが注目する程のスーパー穀物であるキヌアよ魅力について紹介していきました。
「21世紀の地球上の生物の主要食」とまで言わせた栄養価の高さや、穀物アレルギー疾患の人でも食べられる点でも人気となっています。
みなさんもキヌアを使った様々な料理をレパートリーの一つにしてみませんか?
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