日本では、食生活の欧米化が懸念されていますが、近年は逆に世界各国で和食ブームが起こり、ヘルシーでおいしい和食の良さが日本でも改めて見直されています。
そんな和食に欠かせないのが、お出汁です。
お出汁には色んな種類がありますが、今回は特にかつおだしに注目してみました。
お出汁の中でも、かなりベーシックで親しみやすいかつおだしですが、実は様々な健康効果を持っていたのです。
そんな、かつおだしの凄さをご紹介したいと思います。
かつおだしは、鰹から取ったお出汁の事ですが、生の状態の鰹ではなく、一旦かつお節にしてから削ったものでお出汁を取るのが一般的ですよね。
目次(クリックできます)
かつおだしの元となるかつお節に含まれる栄養素
- たんぱく質
- ビタミンB、ビタミンD、ビタミンE
- カルシウム
- リン
- 鉄
- マグネシウム
- カリウム
- 亜鉛
かつお節は栄養がバランスよく、生のかつおに比べても、その栄養価はかなり高くなっているようです。
このかつお節を削ってお湯で煮だしたかつおだしは、かつお節そのものに比べると、少々栄養は少なくなりますが、たんぱく質、マグネシウム、ビタミンB群、リン、カリウムなどの栄養素が含まれています。
これにより、美肌効果、抗ストレス効果や動脈硬化を予防する効果などが期待できます。
【かつおだしによる健康効果】
脳の血流改善
かつおだしには脳の血流の改善に効果がある事が分かりましたが、実際に脳の血流が良くなる事で、脳梗塞予防、記憶力・集中力アップ、脳の疲労感改善、疲れ目改善、うつ症状改善、精神的な疲労感改善、耳鳴り改善が期待されます。
脳梗塞のような、死に直結しかねない怖い病気を防げるだけではなく、日々の生活をより元気に充実したものにしてくれる効果もいっぱいなのです。
血行改善効果
更にかつおだしには、血行の改善効果があることも分かっています。
そのため、肩こりへの圧倒的な効果が期待できると言われています。
かつおだしによって血行不良が改善する事で以下の症状が改善すると思われます。
- 高血圧
- 頭痛
- 腰痛
- 生理不順
- 肌荒れ
- 冷え性
これらは全部、血行不良が大きな原因のひとつである症状です。
かつおだしでダイエット
かつおだしには、ダイエットに効果的な成分がたっぷり含まれています。
- イノシン酸:代謝を高めたり、脳のストレスをとる作用があります。
- アンセリン:エネルギーを作り出す作用があります。
- ヒスチジン:脂肪燃焼を促進し、脳に作用して過食を抑えてくれます
つまり、エネルギー代謝を高めて脂肪を燃えやすくし、さらに脳を癒して満足感を高めてドカ食いを抑えてくれるのです!
「和食は太りにくい」と言われるのに、だしも一役買っているようですね。
美肌効果
かつおだしの旨味成分である「アミノ酸」には、肌の保湿力を内側から高める効果があります。
他にもビタミンE・Dや、カルシウムやカリウムなどのミネラルなど、身体に必要な栄養がたっぷり含まれている事で、ハリや弾力にかかわるコラーゲンの合成もスムーズに行われます。
また、旨味成分の「イノシン酸」は、DNAの材料になるので、老化の原因になるDNAの劣化も防いでくれます。
つまりかつおだしには、誰もが憧れる「ハリ弾力のある潤った若々しいお肌」の材料が、たっぷり入っているという事です。
疲労回復効果
だしに使われるカツオは、魚類最速のスピードとスタミナを誇るとってもタフな魚です。
そんなかつおだしには、「疲労回復」「ストレス解消」「アンチエイジング」に必要な栄養が、しっかり入っているのです。
特に「クレアチン」はエネルギーを作りだし、疲労物質を取り除くアスリートも注目の成分です。
しかも炭水化物と組み合わせる事で吸収率が良くなるので、おかかおにぎりなどは、最高の食べ方です。
またたっぷりのアミノ酸により神経伝達がスムーズになるので、情緒が安定してストレスに強くなります。
人がアミノ酸による旨味を美味しいと感じるのは、身体が喜んでいるからと言われています。
そして美味しいと感じる事は、快楽ホルモンも分泌されて幸せ感や意欲につながります。
【かつおだしを有効に使えるレシピ】
かつおだしの効能について詳しく紹介してきましたが、皆さんは正しいだしの取り方をご存知ですか?
だしの取り方さえ覚えてしまえば、煮物やお味噌汁など活用方法は無限にありますね。
また、だしを取った後のかつおだしも無駄にせず、有効に使えるレシピもご紹介します。
基本のかつおだし
- 水:1リットル
- かつお節(薄削り):10g(水に対して1%)
鍋に水を入れて火にかけ、しっかり煮立ったら、かつお節を一度に入れる。
すぐに火を止める。
かつお節が鍋の底に沈むまでしばらくおく。
ざるに、かたくしぼったふきん(又はペーパータオル)をしいて、だし汁をこす。
ふきんに残ったかつお節はしぼらないで下さい。
2番だし
水:3カップ
かつお節:一番だしに使ったかつお節
かつお節(追い鰹):10g位
鍋に一番だしに使ったかつお節を入れ、水を加えて火にかけしばらく
10分位煮立てた後、追い鰹を加え、火を止め、だし汁をこす。
かつお節の佃煮
だしをとった残りのかつお節
酒:大さじ1杯
砂糖:大さじ1杯
醤油:大さじ1杯1/4
材料を鍋に入れ、中火にかけ、水分がなくなるまで箸で混ぜながら煮る。(だし用に使ったこんぶの千切りをいれても美味しいです。)
かつおのふりかけ
だしをとった残りのかつお節
酒:大さじ2杯
砂糖:大さじ1杯
しょうゆ:大さじ1杯1/4
材料を鍋に入れ、中火でよく混ぜながらバラバラになるまで炒る。
お好みで炒りゴマ、青のりを混ぜても美味しいです。
【かつおだしの健康効果まとめ】
いかがでしたか?
普段当たり前のように飲んでいるかつおだしのお味噌汁に、こんなに優れた効果があることを知ったら、ますます美味しく感じられそうですよね。
脳の血流を良くするだけでなく、肩こりや疲労感、緊張感などを和らげてくれるかつおだしは、忙しくてお疲れの現代人に打ってつけの食材と言えます。
お出汁を取るのが大変なら、粉末出汁でも構いません。
朝と夜にかつおだしのお味噌汁を飲む生活は、あなたの毎日をきっと元気に生き生きとしたものに変えてくれるはずです。
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