アロエは、「医者泣かせ」「医者いらず」の植物と言われるほどの健康食材です。
ダイエットや美肌、便秘解消効果を期待してアロエを食べているという方も多いと思います。
生のアロエを調理して食べてみたけれど独特の苦みから好きになれないと思っている方も少なくないかもしれません。
今日は、アロエベラの嬉しい効能と、そのままでは苦いアロエベラをおいしく食べるためのレシピをご紹介します。
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【アロエベラとは】
アロエベラとは、ユリ科の多年草多肉植物です。
西インド諸島のバルバドス島に自生していたものが広まり、現在は主にアメリカのテキサス州や南米の乾燥地帯で栽培されています。
正式な学名はアロエ・バルバデンシスですが、通称でアロエベラと呼ばれています。
アロエベラのベラはラテン語で真実という意味です。
アロエベラの特徴としては葉の長さは80センチ、幅は10センチほどにもなり、かなり大きいということです。
葉には厚みがあり、ゼリー質を多く含み、苦味もあまり無くジュースやヨーグルトによく使われています。
このゼリー状の部分にはムコ多糖体が多くふくまれていて、これには免疫を強化する効果や、有効成分の吸収率を高める効果があります。
ゼリー質を多く含むことから、気温が低いと凍ってしまうため、アロエベラは寒さに弱く、日本では亜熱帯の沖縄か、それ以外の場所ではハウス栽培で育てられています。
【下剤としてのアロエベラ】
アロエベラの研究は、100年ほど前に下剤の研究から始まったとされています。
今では、アロエベラの皮の部分に含まれているアロイン(バルバロイン)が下剤成分であるとほぼ特定されているそうです。
医薬品として認可されているアロインは、胃薬や下剤として使われています。
下剤なので多く摂りすぎると下痢になってしまう事もありますが、アロインの量を抑えて作る事で消化剤にもなります。
一般的なアロエ食品は、アロインが含まれている皮の部分は取り除かなければいけない。
と法律で決まっているため、たくさん摂っても下痢の心配はありません。
しかし、妊婦さんの場合は、アロインの子宮収縮作用による流産や早産に注意が必要です。
子宮内に充血を起こすことがあるため、生理中の方も要注意です。
ただし、これらの話はあくまで大量に摂取した場合の話なので、摂りすぎなければ問題ありません。
【抗がん剤としてのアロエベラ】
アロエには、アロエマンナンとアロミチンという成分があって、これらに抗ガン効果があるといわれています。
日々の生活にアロエベラを取り入れて、ガンの増殖前に食い止める事が目的です。
マウスの実験では、どんなにガン細胞を植えつけられてもそれらが増殖しなかった実験結果もあるそうです。
ただ、基本はやはり日々の生活を健康にすごすために、予防の意味でアロエジュースなどの健康サプリを摂るのがオススメです。
【ダイエット効果】
アロエベラジュースでできるダイエットは間接的で堅実なダイエットのサポートです。
アロエベラは、栄養分が豊富で、腸の状態を整え体に無駄な脂肪を付けないと言う事が知られています。
腸内細菌のえさとなる栄養分を多数含むことと、腸の異常を回復してくれることで腸の状態をよくします。
また、アロエベラのゲルはノンカロリーの食品のため、腹持ちさせるための食事としても使えます。
また、単なる腹持ちではなく、ダイエットによる総食事量の減少による栄養素の不足を補ってくれるサプリメント効果があるのです。
ダイエットによる美容面のサポートとして、ダイエットによって肌の状態が悪くなっていくのを、保湿効果などで守ってくれます。
アロエベラジュースを置き換えダイエットとして使う場合は、アロエベラジュースにミツバチ花粉と呼ばれるポーレン、プロポリス、プロテインを混ぜたジュースを使うといいと言われています。
夕食時にこのジュースを炭水化物の代わり飲む事で簡単に置き換えダイエットになるとされています。
このジュースを使った方法は、アロエジュースを使った王道のダイエットとも言われています。
*中性脂肪の減少
アロエの効果で中性脂肪が減らせるということが有名です。
中性脂肪とは、要するに皮下脂肪になる前の脂肪です。
これが燃焼されずに使われないと、そのまま内臓や皮下に脂肪細胞として蓄積されてしまいます。
アロエに含まれるアロエマンナン、サポニン、アロインなどにこの中性脂肪を減らす効能があるとされています。
この中性脂肪を減らす事で皮下脂肪になったり、生活習慣病である高血圧になるのを防ぐ事ができるとされています。
血液中に中性脂肪が多く存在していると動脈硬化が早まるとされています。
動脈硬化により脳梗塞や、心筋梗塞が発症し、半身不随や最悪の場合、死に至る危険性があります。
ダイエットの目的は、ただ痩せるというだけでなく、健康な体を取り戻すという目的もあるのです。
*その他のダイエット効果が期待される成分
アロエに含まれているほとんどの成分に便秘を改善する効能があります。
便通を良くするためのアロエの効能は大きく分けて2つあります。
一つは、便通を緩やかに促すという快便のための効能です。
そして、もう一つは、強制的に排便してしまう下剤の効能です。
下剤の場合は、大げさに言うと、腸内の有効な善玉菌まで出てしまったり、水分を必要以上に排出してしまって脱水症状を招きます。
そのため、緩やかな排便を促す効能の範囲で使用するのをおすすめします。
便通以外にダイエットの効能として見逃せないのが、血行をよくするという効能です。
アロエには、動脈硬化を改善する効能もあるぐらいですから血行の改善には大きな期待ができます。
血行の改善は無駄な脂肪を付けない事や、冷えた体の部分を作らない事などダイエットに非常に重要なことと言えます。
アロエで健康になることが本当の美容であり、アロエダイエットにつながるともいえます。
【美肌効果】
年齢を重ねておくと肌のハリや弾力そして潤いが失われていきます。
その原因は、体で作られるコラーゲンの量が減少するためと言われれています。
女性のお肌のハリ、弾力、潤いとコラーゲンが密接な関係にあることは、もうすでにたくさんの人に知られていると思います。
コラーゲンを含む化粧品も販売されていて、直接お肌にコラーゲンを吸収させて補給したり、食べ物からコラーゲンを補うという事が注目されています。
コラーゲンは動物の骨や腱、皮や内臓などに多く含まれています。
ただ、これらを食べてもコラーゲン不足は補えません。
しかし、アロエベラに関しては、コラーゲン不足を補うために、外と内の両方からのアプローチに効果があると言われています。
なぜアロエベラは口からの摂取によるコラーゲンの吸収に有効なのかと言うと、アロエベラの成分が、コラーゲンの生成を促す効果があるからです。
他の食べ物は、あくまでもコラーゲンを含んでいると言うだけなので、体内で消化されてしまうとコラーゲンとして跡形もなくなってしまうのです。
【胃薬としての効果】
胃炎には、主な症状に急性胃炎と神経性胃炎があります。
アロエベラは、胃炎にも高い効能を発揮します。
まず、急性胃炎の症状としては、胃の中の胃酸が急に多く分泌される場合と、胃酸が急激に減ることで症状がでます。
ほとんどは胃酸過多によるものですが、その場合はアロエベラを摂るだけで痛みが抑えられることが多くあります。
アロエベラを摂ってすぐに症状が治まらない場合も寝る前などに摂って休むと良くなります。
これは、アロエベラのゲルに過敏になった胃の神経をしずめる効能と胃酸を中和させる効果があるとされているからです。
胃酸が減ってしまう欠乏症の場合は、アロエベラでなくキダチアロエの方が有効とされています。
神経性胃炎の場合は、胃酸過多になっているので、アロエベラが有効です。
アロエベラは空腹の時に摂取すると良いとされています。
食後の場合は1時間ぐらい時間を空ける事をおすすめします。
神経性胃炎に悩み、胃薬を常用してる方も、アロエベラジュースを摂る事で胃薬には頼らない生活ができるようになるかもしれません。
【二日酔い】
アロエの解毒成分によって、肝臓の働が良くなり、荒れた胃が治ります。
お酒を飲む前に悪酔いしないように飲んでおくのも効果的です。
お酒に混ぜて飲むのもおすすめです。
【車酔い】
胃腸の調子を整えて気持ち悪さを改善します。
【風邪】
アロエには殺菌作用があるので、風邪の予防や治療に効果があります。
のどが痛い時やせきが出る時、寒気がする時にも、アロエは効果的です。
のどやせきには蜂蜜が効きますので、蜂蜜と合わせて服用するのがおすすめです。
【肩こり】
湿布として貼るのも効果的ですが、服用しても血行を促して痛みを取り除くことができます。
【やけど、擦り傷、切り傷、湿疹、にきび、しもやけ、痔、水虫など】
アロエには殺菌効果がありますので、古くからやけどや傷などの治療に使われています。
葉のゼリー状の部分を利用するので、アロエの葉を流水で丁寧に洗い、皮をむいてから利用します。
切断面を擦り付けて汁を塗りつけたり、ゼリー状の部分そのものを患部に貼り付けて利用します。
ゼリー状の部分をすりおろして汁を付ける場合は、ガーゼですりおろしたものを包んでつけるとよいでしょう。
ゼリー状の部分そのものを貼り付ける場合は、熱湯をかけて消毒してから使いましょう。
やけどが焦げるほどだったり、切り傷が深いなど重症の場合は、アロエの利用は止めましょう。
水虫の場合は、じゅくじゅくしたタイプの場合は向いていません。
完治するまで続けましょう。
アロエベラの調理法
【アロエベラのお刺身】
- アロエベラ 20~40g
- わさび醤油 適量
①アロエの皮をむき、果肉を食べやすい大きさに切る。
②塩を一つまみ入れたお湯で1~2分ゆでる。
③氷水にあけ、しっかり冷やす
④わさび醤油につけて食べる。
【アロエベラの磯辺揚げ】
- アロエベラ 100g
- 天ぷら粉 適量
- のり 4つ切り5~7枚
①アロエの皮をむき、厚めの短冊切りにする。
②アロエをのりで巻き、天ぷら粉を付ける。
③油でカラッと揚げる。
④お好みで塩か天つゆを付けて食べる。
【アロエベラのスープ】
- アロエベラ 100g
- 人参 1/2本
- 大根 15cm
- タマネギ 小1個
- 白菜 1/4
- 豆腐 1丁
- 椎茸 大5個
- 鶏ガラスープの素
- 塩こしょう
- 生姜 1かけ
①アロエの皮をむき、食べやすい大きさに切る。
②野菜を食べやすい大きさに切る。
生姜は千切りにする。
③鍋に、アロエ・野菜・スープの素を入れて煮る。
④野菜が柔らかくなったら塩こしょうで味を整え、豆腐を手で崩しながら入れる。
⑤器に盛ってショウガをのせる。
【アロエベラの寒天】
- アロエベラ 3~5cm
- 粉寒天 4g
- ハチミツ 大4
- 水 500cc
①アロエの皮をむく。
②すり鉢で滑らかになるまでする。
③水と粉寒天を鍋に入れて弱火にかけ、寒天を溶かす。
④火を止め、少し冷めたら擦ったアロエとハチミツを入れよく混ぜる。
⑤型に入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
【アロエベラのふりかけ】
- アロエ 20g
- 海苔 1/2枚
- 卵 小1個
- 白ごま 小1
- だしの素 適量
①卵にだしの素を入れ、炒り卵を作る。
アロエは皮をむいて細かく刻んでおく。
②炒り卵が冷めたら、アロエと白ごまを混ぜる。
③のりを細かくちぎり、②に混ぜる。
④ご飯にかけ、お好みで醤油をかけると美味しい。
アロエは直接食べたり、肌に塗り摂取する事ができます。
アロエの成分は粘膜に浸透しやすいという特徴を持っているため、食べると胃腸の粘膜からすぐに有効成分が体内に吸収されますし、外用に使ってもすぐに皮膚に馴染みます。
どちらの方法を取るにしても効果を十分に期待できます。
「医者いらず」と言わせてしまう程の魅力溢れるアロエベラにもう1度注目して日々の生活をより良いものにしてみましょう。
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